フリーローンの審査はどれくらいかかる?結果が分かるまでの時間や審査後にキャンセルできるか紹介
私たちは毎月の給料内で生活できるように計画して日々過ごしていますが、何らかのアクシデントが発生し、急にまとまったお金が必要になるといった事態に陥る可能性は十分あります。
そういった時に便利な手段のひとつにフリーローンの借入がありますが、フリーローンについてわからないことだらけという人が数多くいます。
フリーローンの特徴や審査難易度、落ちる人の特徴と落ちた場合の対処法について解説します。
目次
フリーローンの特徴
フリーローンの利用を検討する前に、まずはフリーローンの特徴について理解しておきましょう。特徴を知っておくことで、フリーローンを的確に利用できるようになります。
使い道に制限がない
ローンにはさまざまな種類がありますが、大きく分けると「用途が決められているローン」と「自由に使えるローン」とに分類されます。
用途が決められているローンの代表としては、マイホームを購入した時に組む「住宅ローン」、車を購入した時の「マイカーローン」、子供の教育費などの支払いに充てる「教育ローン」などがあります。
フリーローンは名前を見ても分かるように、自由に使える個人向けのローンです。審査の際に用途を記載または入力しなければなりませんが、審査合格後に別の事で使っても調査されることはありません。
ただし基本的に自由であるフリーローンにもいくつか制約があり、以下の用途では利用できないと定められています。
- 公営競技・カジノなどギャンブル目的
- 事業資金
- 不動産投資・株式投資など投資用資金としての利用
主な用途としては、直近で想定される急な出費への対処(冠婚葬祭・病気やケガによる入院など)、資格取得や旅行などのまとまったお金が欲しい時などの利用が主となる場合がほとんどです。
フリーローンの使い道は自由なので、カーローンや住宅ローンなど用途が決められているローンが組めなかったときの代わりとしても使えます。ただ、カーローンや住宅ローンと比べるとフリーローンは金利が高いため、カーローンや住宅ローン代わりに使うのはあまりおすすめしません。
カードローンよりも低金利で借りられる
自由に使えるローンとしては、フリーローンのほかにカードローンがあります。カードローンとフリーローンを比較すると、フリーローンの方が若干ではあるものの低金利で借りられる事が多いです。
特に金利の上限を比べると、カードローンが平均18%台になっているのに対してフリーローンは15%台に抑えられています。その差はわずか数%ですが、ローンを組むと数%でもトータルの金額差はかなりのものとなります。
ただし全体的に見てフリーローンのほうが低金利の傾向にあるというだけであり、カードローンのほうが低金利になることもあります。借入の前に、利用を検討している金融機関が販売しているフリーローンの金利は必ず確認しましょう。
借り過ぎを防ぐことができる
カードローンとフリーローンとを比較してもっとも大きく違うのは、借入の自由度です。カードローンは総量規制(年収の3分の1)の範囲内で好きな時に借入が可能ですが、フリーローンは「証書貸付」といって、先に借入する金額と返済期間を決めて証書を交わして借入します。
一度証書を交わしたら、借りたお金を全額返済しない限り次の借入はできません。自由に借入できないので、結果的に借り過ぎ防止につながります。
フリーローン審査の流れ
フリーローンを申し込んでから融資が完了するまでの手順に関しては、ローン会社によって異なるので、詳しくは借入を希望するローン会社の公式サイトをチェックしてください。
ここでは一般的なフリーローン審査の流れについて紹介します。フリーローンを申し込んでから融資されるまでの流れは以下の通りです。
- 申し込みを行う
- 仮審査結果が通知される
- 必要書類を提出する
- 本審査結果が通知される
- 契約手続きを行う
- 口座に融資金が入金される
申し込みの流れとしては、住宅ローンやマイカーローンを借りるまでの流れと良く似ています。
①申し込みを行う
借入を希望するフリーローンが見つかったら、まずはそのフリーローンを扱っている金融機関に申し込みをしましょう。フリーローンの申し込み手段は以下の通りです。
- 店舗で申し込み
- 電話での申し込み
- 郵送での申し込み
- WEB上での申し込み
現在ではほぼすべての金融機関が、WEB上でフリーローンの申し込みができます。店舗に行く必要はないのは大きなメリットですし、申し込みから融資完了までのスピードもWEBでの申し込みが一番早いです。
何か特別な理由がない限りはWEB上からの申し込みをおすすめします。
②仮審査結果が通知される
申し込みが完了すると、仮審査が実施されます。仮審査は申し込みの際に記入または入力した内容を元に実施されます。
仮審査が終了すると、メール・電話・郵送などで結果を知らせてくれます。ちなみに申し込み先によっては、勤務先や自宅に「在宅確認」の電話が入ることがあるので、気になる人は事前に確認しておきましょう。
仮審査で不合格になってしまうと、当然次の本審査に進めません。それ以上に仮審査に受からないというのは、フリーローンを申し込む基本的な条件を満たせていないことを意味します。
他の金融機関のフリーローンに申し込んでも同じように仮審査で不合格となる可能性が非常に高いです。どうしてもまとまったお金が欲しいのであれば、フリーローン以外の手段を試してみることをおすすめします。
③必要書類を提出する
仮審査に合格したら、必要書類を提出します。借入金額が50万円以内なら運転免許証などの本人確認ができる書類、50万円以上の場合はそれに加えて収入証明書の提出を求められます。
収入証明書は源泉徴収票や確定申告書が該当しますが、本人確認も含めた提出書類は金融機関ごとに異なるので、事前に確認して準備しておきましょう。
④本審査結果が通知される
提出した書類をもとに改めて審査が行われます。本審査終了後、仮審査と同じくメール・電話・郵送などで本審査の結果が通知され、合格していれば融資の手続きに進みます。
⑤契約手続きを行う
金融機関からの指示に従って契約手続きを行います。ネット上で契約が完結するところもあれば、来店が必須な金融機関もあるので、契約手続きについても事前に確認しておくことをおすすめします。
金融機関によっては融資金を入金するため、口座開設を求められることもあります。
⑥口座に融資金が入金される
契約手続きが完了すれば、指定した口座に融資金が入金されます。繰り返しになりますが、契約の際に返済期限を決めるので、返済期限に遅れないように、返済計画を事前に立ててから申し込みしましょう。
フリーローンの審査は厳しい?甘い?
フリーローンは用途を決めなくて良いローンなので、審査が甘いように思われがちですが、それは大きな間違いです。
フリーローンの審査も通常のローン審査と同様に安定して一定の収入を得ているか、借りたお金を返済する経済力があるかをチェックされます。
返済期限があらかじめ決められているということもあり、フリーローンの審査はむしろ通常のカードローンよりも厳しいと思っておくことをおすすめします。
フリーローンの審査で重視されるポイント
フリーローンに限らず、金融機関はローンの審査で何を確認しているのかをユーザーに提示していません。しかし金融機関はボランティアや慈善事業ではないため、「お金を滞納せずに返してくれる人」にお金を融資します。
フリーローンの審査で重要視しているのは以下の3つです。
- 申込上件を満たしているか
- 安定した収入を得ているか
- 信用情報に問題がないか
①申込条件を満たしているか
他の条件をどれだけ満たしていても、申込条件を満たしていない人は審査を通過できません。詳細な申込条件は金融機関によって異なりますが、ほぼすべてのフリーローンは学生だと申し込めなくなっています。
また、返済完了年齢に制限を設けているフリーローンも多いので、返済終了年齢も忘れずに確認しましょう。
②安定した収入を得ているか
フリーローンの審査で必ずチェックされるのが収入面です。具体的な月収や年収は記載されていませんが、安定して収入を得ている人は審査で絶対的に有利です。入社してあまり年月が経過していない人、派遣社員、転職を繰り返している人などは収入が安定しているとは言い難いので、厳しく見られがちです。
また、時期によって収入の変動が大きい人も不合格になりやすいので注意しましょう。
③信用情報に問題がないか
収入面と同じくらい重要視されるのが信用情報です。信用情報は返済状況や支払い状況を記録した資料で、すべての金融機関が共有している情報となっています。
クレジットや公共料金、携帯代などの支払いに遅れがあったり、滞納があったりすると信用情報で問題ありと記録されます。信用情報に問題があると審査がかなり厳しくなるので、事前にこれまでの借入や支払い状況をチェックしましょう。
フリーローンの審査に落ちる人の特徴
フリーローンの審査に落ちてしまう人にはいくつかの共通点があります。フリーローンの申し込みを検討している人は、以下に解説する審査に落ちる人の特徴に該当していないか、確認しましょう。
審査に落ちてしまう人に見られる共通点は以下の4つです。
- 他の金融機関でも借入をしている人
- 信用情報に事故情報が記載されている人
- 勤務先の在籍確認ができない人
- 申し込み内容に誤りや虚偽がある人
他の金融機関でも借入をしている人
フリーローンに限らずローンを組む際に金融機関が悪徳業者がもっとも重要視するのは、「借りたお金を返してもらえるか」です。そのため、審査ではお金を借りていない人のほうが有利になります。
ただし、クレジットカードを一切使っていない人は「クレジットヒストリー」がないので審査に落ちる可能性があります。すでに他の金融機関で借入している人はすでに借金を抱えている状況なので、審査には通りづらいです。
現在の借入状況と、フリーローンでいくら借入するかにもよりますが、合計で年収の3分の1を超えていると、審査に落ちる可能性はかなり高いです。(住宅ローンやカーローンは例外)。
また、借入をしていなくても、直近で複数のクレジットカードに申し込んでいるときも審査に通りづらくなります。特にポイ活をしていて、ポイント獲得目的で次々にクレジットカードの申し込みをしている人は要注意です。
信用情報に事故情報が記載されている人
信用情報に事故情報が書かれている人も、審査に落ちる人に多く見られる特徴のひとつです。事故情報は通称「ブラックリスト」とも言われており、こちらの方が耳にする機会は多いでしょう。
信用情報は金融機関側にのみ開示される情報で、自分自身の信用情報については、「情報開示請求制度」を利用すれば確認できます。情報を開示してもらう際は、開示手数料1,000円必要なので(窓口は500円)、注意が必要です。
事故情報は開示請求制度を利用して受け取った書類に記載されているため、事故情報の有無については自分で確認できます。信用情報に事故情報を記載されるのは、以下の行為を過去に犯した人です。
- 借入したお金の返済を滞納した
- クレジットで買い物した際の引き落としで遅れ・滞納があった
- 公共料金などの支払いで遅れ・滞納があった
- 借金を返済できず債務整理した
事故情報があってもk永久的にローンが使えないわけではありませんが、借金を滞納した場合、返済完了から少なくとも5年間は借入できません。直近で事故情報に残るような行為を犯してしまったならば、フリーローンの借入は断念したほうが良いでしょう。
勤務先の在籍確認ができない人
勤務先の在籍確認ができないと審査に合格できません。フリーローンを含めた貸金業者は法律上、勤務先の在籍確認が必須となっています。勤務先の在籍確認が必須な理由は、借入希望者に返済能力があるかを確認するためです。
在籍確認せずに貸付すると、返済能力がない相手にお金を貸したことになり、法律違反として罰せられます。在籍確認と聞くと、職場に電話をかけられるのかと懸念する人も多いですが、源泉徴収票や職場が記載された健康保険証など、在籍確認できる書類を提示するだけで済むところもあります。
在籍確認の手段は色々とありますが、会社に在籍して働いている事の確認が取れない人はフリーローンの利用を諦めたほうが賢明です。
申し込み内容に誤りや虚偽がある人
申し込みの際に入力または記入する内容で、意図的に嘘の内容を記入したり、意図的でなくても誤った内容で提出したりした場合は審査に落ちてしまいます。
フリーローンを借入する際、少しでも沢山のお金を借りたいと、実際よりも年収を高く記載したくなるものです。しかし嘘の記載をしても相手はお金のプロなので、すぐにバレてしまいます。
嘘が発覚すると、返済能力が十分あったとしても信用できないとみなされ、審査を通過できません。書き間違いや入力ミスは悪意があるわけではありませんが、チェックする側は故意なのか間違いなのかを判断できないため、一律不合格と判断します。
フリーローンの審査に落ちたらどうする?対処法を紹介
フリーローンの審査に落ちてしまった場合、別の金融機関のフリーローンに審査を依頼してみるのが一番です。しかし何社受けても不合格になる場合は、フリーローンの借入ができる条件を根本的に満たせていないと判断して良いでしょう。
フリーローンの審査に通らなかった場合の対処法をいくつか紹介します。
既存借入を整理する
複数のフリーローンの申し込みをして、全て審査に落ちてしまう場合は自分の借入状況を整理してみましょう。特に複数の金融機関から借入している人は、自分が合計でいくら借入しているか把握できていない事が多いです。
貸金業者は総量規制の範囲を超えた貸付はできないと法律で定められています。借入金の合計が年収の3分の1を超えているならば、借入金を減らすことを優先しましょう。
借入金の合計が総量規制を超えていない場合は、フリーローンの借入金を下げて、トータルで総量規制の額を超えないように調整すれば審査に通ることもあります。
一定の期間を開けて再申込する
過去に借金の返済を滞納や、引き落としが遅れたことがあれば、事故情報を書かれている可能性が高いです。事故情報が残っていると、一定期間すべてのローンを利用できません。
どのくらいの期間を開ければ良いかは教えてもらえませんし、金融機関によっても期間は異なりますが、借金の滞納をした場合は少なくとも5年ほど期間を開けてから、再申込してみましょう。
カードローンに申し込みをする
借入金もそれほど多くなく、信用情報に事故情報が記載されるような覚えもないのであれば、単純にフリーローンの審査が厳しかっただけという可能性もあります。その場合はカードローンに申し込んでみましょう。
フリーローンは一度借りると返済が終わるまで次の借り入れができず、借入には書類を提出する必要があります。一方でカードローンは限度額の範囲内ならば何度でも借入できますし、返済中でも追加で借入可能と、フリーローンと比べると借入の制約がほぼありません。
審査難易度は金融機関によって違うので、すべてに当てはまるわけではありませんが、フリーローンと比べるとカードローンの審査は甘い傾向にあります。ただし、収入に対して設定している借入金があまりにもかけ離れていると、カードローンと言えども審査に通過できない可能性が高いです。
カードローンに申し込む前に、収入に見合わない借り入れ額になっていないかを確認しましょう。
フリーローンに関するFAQ
ここまでフリーローンについて特徴や申し込み方法、審査に落ちやすい人の特徴と落ちた時の対策について解説しました。
最後にフリーローンの借入を検討している人たちの多くが疑問に感じていることを3つ取り上げ、Q&A方式で回答していきます。
フリーローンとカードローンの違いは?
フリーローンとカードローンの大きな違いは、借入の自由度です。カードローンは総量規制(年収の3分の1)の範囲内であれば、何度でも借入できます。
一方でフリーローンは契約時に借入金額と返済期限を記録した書類を渡さなければ借入できません。更に一度借入したら、事前に定めた返済期限までに完済しなければ次の借入ができないシステムになっています。
フリーローンの審査期間はどれくらいかかる?
フリーローンの審査時間は金融機関によっても異なりますが、即日融資も当たり前のカードローンと比べるとかなり長いです。フリーローンは審査が終了するまで数日、審査完了からお金の融資が完了するまでを含めると1週間〜2週間かかります。
フリーローンは急な出費ですぐお金が欲しい時に利用するのではなく、あらかじめまとまった出費が想定される際に利用するローンだと言えるでしょう。
フリーローンは審査後にキャンセルできる?
フリーローンは審査途中であればキャンセル可能です。しかし審査が完了してからキャンセルすると、キャンセルではなく解約扱いになります。
指示にしたがって解約手続きを進めていきましょう。解約やキャンセルの際に違約金などは一切かかりません。ただし、信用情報にはフリーローンのキャンセルや解約についてもしっかり明記されます。
信用情報にフリーローンのキャンセルや解約が追加されても問題が発生するわけではなので、基本的にデメリットはありません。ただし、すでに複数のローンを組んでいる人は、以降ローンを組む際に悪影響が出る恐れがあるので注意が必要です。
まとめ
フリーローンは住宅ローンやカーローンなど目的が決められているローンではなく、自由に使えるお金を借りるためのローンです。自由に使えるお金を借入するローンには、フリーローンのほかに消費者金融や銀行のカードローンがありますが、両者には明確な違いがあります。
カードローンは限度額の範囲内であれば何度でも借入できるのに対し、フリーローンは借入金を完済するまで次の借入ができません。返済能力がないとみなされたり、信用情報に事故情報が記載されたりしていると、フリーローンの借入は難しくなります。
審査に落ちるようであれば、借金を減らしたり、期間を開けるなどして再申込みするか、比較的審査の甘いカードローンを利用してみましょう。また、フリーローンは申込をしてからお金が融資されるまで早くても1週間かかるため、その日にお金が欲しい時の手段としては不適切です。
その日のうちにお金が欲しい時も、最短で即日振込に対応してくれる消費者金融のカードローンを利用したほうがよいでしょう。ただしカードローンも審査を通過しなければ融資してもらえません。
フリーローンの審査に落ちてしまって、カードローンの申込を検討しているのであれば、なぜ審査に落ちてしまったのかをしっかり検討したうえで申し込みをしましょう。