「九州の小京都」日南市のふるさと納税返礼品は?寄附金の使い道も解説
この記事では、九州の南部に位置する「宮崎県日南市」について紹介しています。
ふるさと納税を始めたものの、寄付先の選択肢が多く、どれを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
そこで今回は、宮崎県に興味がある人や、宮崎県内の市について知りたい人に向けて、日南市を詳しく調査しました。
歴史ある日南市の特徴やふるさと納税のおすすめ返礼品、市の寄付金の使いみちを知ることで、ふるさと納税を楽しむきっかけになれば幸いです。
(出典:日南市観光にちなんの旅)
九州の南部に位置している宮崎県日南市。
今回は、ふるさと納税返礼品を提供するこの街の特徴とおすすめスポット、おすすめの返礼品と寄付金の使い道を紹介していきます。
ふるさと納税の返礼品選びや、寄付したい自治体選びに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
日南市はこんな場所
(出典:日南市観光にちなんの旅)
日南市の特徴とおすすめスポットを、5つ紹介します。
1「九州の小京都」と称される城下町
(出典:日南市観光にちなんの旅)
日南市は、戦国時代から明治の廃藩まで続いた「飫肥藩」の一部でした。市内には2023年3月現在も飫肥城下町が残っており、昔ながらの水路や飫肥城歴史資料館、四半的射場が観光名所になっています。夏には無形文化財に指定されている盆踊り「泰平踊」が披露され、江戸時代の文化を肌で感じることができますよ。また、日南市には飫肥藩出身の武人、小村寿太郎の生家が現存しています。
小村寿太郎は下級武士の家に生まれたのち、明治期に入ると現在の東京大学の前身である「大学南校」へ入学しました。その後第1回文部省海外留学生に選ばれ、当時のアメリカ合衆国・ハーバード大学へ留学し、帰国後は外交官になった英才です。
教科書に載っているポーツマス条約と日米通商航海条約は、小村寿太郎が外務大臣として結んだもの。彼が生まれ育ったその家で、どのような人生を歩んできたのか、日南市観光のおりにはぜひ足を運んでみましょう。
2パワースポット
(出典:日南市観光にちなんの旅)
地元民から「鵜戸さん」の愛称で知られる鵜戸神宮は、鵜戸崎岬の洞窟に本殿を構えた由緒正しい神社です。創建されたのは、日本建国以前の天皇である第十代崇神天皇の代とされています。御祭神は日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ヒコナギサタケウカヤフキアエズノミコト)を主神とし、参拝することで得られるご利益は安産・育児。
これは、本殿にある乳房のような形をした「お乳岩」の信仰があるためです。主神の母親である豊玉姫尊(トヨタマヒメノミコト)が、子どもを思って岩に両乳房をつけた伝承が残っています。
上記の鵜戸神宮から勧請して建てられたのが、榎原の集落内にある榎原神社。こちらの歴史は浅く、万治元年(1658年)に当時神女として活躍していた内田万寿女の進言によって創立されたといわれています。境内には、その内田万寿女を祭神とした摂社・桜井神社も立っており、地域の信仰を集めた由緒正しい神社となっています。
3 アウトドア
(出典:日南市観光にちなんの旅)
宮崎県日南市は海沿いに面しており、海水浴場で楽しめるアクティビティが充実しています。エメラルドグリーンの海を一望できる栄松ビーチでは、シーカヤックやサーフィン体験、常設テントで気軽に楽しめるキャンプがおすすめ。
透明度の高い海面をシーカヤックで進むと、「海抜0メートルの視界」と呼ばれる景色が待ち受けており、海底の様子をありのままに見ることができますよ。栄松ビーチから北にあるうしおのもりキャンプ場は、廃校となった潮小学校を地域コミュニティーの場所として活用することになったのが始まりです。手ぶらのBBQも楽しめるので、リノベーションや廃校活用に興味があればぜひ行ってみましょう。
海よりプールが好きという人には、広渡ダムから流れている広渡川沿いの「広渡ダムレイクサイド公園」があります。日南市のちょうど真ん中に位置している広渡ダム。園内には広々としたプールにウォータースライダーが設置されており、家族で安心して楽しめるスポットとなっています。
4 モアイ
(出典:日南市観光にちなんの旅)
日南市の東端、サンメッセ日南内にある崖には、世界で初めてイースター島・ラパヌイの長老会が認めた、モアイ像のレプリカが立ち並びます。建造された目的が不明なモアイは、古くからイースター島内に点在していましたが、その多くが島内の民族争い・昭和34年のチリ大地震によって崩壊してしまいました。
昭和63年に日本のTV番組がモアイを特集したことをきっかけに、日本の技術者が集って「モアイ修復委員会」を結成。3年という月日をかけて、15体ものモアイ像を完全修復することに成功しました。
その後、修復委員会の間で日本にもモアイ像を作りたいと希望が出たことにより、平成6年サンメッセ日南に、2023年3月現在も残るモアイ像7体が作られました。このほか、園内には地上絵や展望台、南洋レストランnoanoaなど、広い空の下で気分をリフレッシュできる施設が集まっています。異国情緒溢れる空間や、日南市の景観を楽しみたい人にはおすすめの観光スポットです。
5 心身を癒すスポット
(出典:日南市観光にちなんの旅)
海以外にも山林の緑に恵まれている日南市には、市の中程に宮崎県内で唯一の天然林地帯「猪八重渓谷」があります。渓谷内では訪れた人の心身を癒すツアー「森林セラピー」が開催されており、渓谷奥まで合計5つの滝を巡ることができます。
森林セラピーとは、整備された森林環境の中に身を運び、森林浴効果を得て心身の健康づくりをする取り組み。科学的な実験調査により猪八重渓谷を含めた日南市北郷町の森林には、副交感神経を優位にしてリラックス効果を得られる環境であることが確認されています。これによって、平成20年4月に北郷町全体が「森林セラピー基地」の認定を受けました。
ツアーの最後には、渓谷の入り口にある猪八重温泉足湯で、じっくり足の疲れを癒すことができますよ。また、上記の足湯のほか、市内にはリラクゼーションスポットとして数カ所の温泉宿が点在しています。
飫肥城下町にある「Nazuna 飫肥 城下町温泉 -小鹿倉邸-」や北郷駅付近にある「音色香の季 合歓のはな(北郷温泉郷)」、「天然温泉 ひなたの宿 日南宮崎」など。名所巡りのプランに合わせて、お好みの宿を選んでみましょう。
日南市のおすすめ返礼品をピックアップ
ここでは、日南市の返礼品の中からおすすめを5つ紹介します。
1 フルーツ
≪数量限定≫日南レモンシロップ&レモン果汁オリジナル2本セット(合計600ml)
宮崎県日南市では温暖な気候と豊かな自然を利用して、多種多様な種類の果物が生産されています。中でも完熟マンゴーは、宮崎県の代名詞ともいえる存在。日南市のほか、宮崎市など県内各市で生産されています。
マンゴーの生産は非常に手間がかかっており、一本の枝から出てきた実のうち、一粒だけを残して他の実を切り取ってしまうのです。これは、残したその一粒に栄養を集中させ、より質の良いマンゴーを育てることが目的。
それゆえに、マンゴーは高価なフルーツとして生産されています。
返礼品のマンゴーは、毎年旬の4月〜7月前後に数量・期間限定で提供される見込みです。このほか、みかんやレモン・グレープフルーツなど、柑橘類の生産も盛んに行われています。日南市特産で季節限定の極早生みかん「日南1号」や、「日南レモン」で作ったシロップは食べやすく、子どもがいる家庭へのプレゼントにおすすめ。柑橘類はそのフルーツによって旬が異なるため、お気に入りが提供され始めたら早めに寄付を検討しましょう。
2 20度焼酎
日南市の焼酎蔵めぐり!!お楽しみ6種飲み比べセット(1.8L×6本)
南国みやざきクラフトサワー 日向夏&日南レモンサワー350ml缶/24本入
もともとは25度の焼酎が正規の度数として国からも定められていましたが、戦後の物資不足により密造酒が横行。これを機に、特別に生産を認められたのが「20度焼酎」です。この流れから20度焼酎は現在の宮崎県に定着し、飲みやすさが売りの芋焼酎として製造されています。
日南市の返礼品で焼酎を選ぶなら、市内の酒蔵で製造している焼酎の飲み比べセットや、宮崎特産の日向夏と日南レモンを使用したサワーがおすすめです。また、京屋酒造の甕雫(かめしずく)は、モンドセレクションに輝いた経験もある名酒。有機肥料のみで育てたサツマイモ「宮崎紅寿芋」を一部原料にしており、オーガニック志向の人に勧めたい一品です。
3 マルマンの紙製品
マルマンのスケッチブック盛りだくさん3種セット(B4、B5、B6)合計30冊
マルマンのルーズリーフ3種類セット(B5・26穴)合計1,500枚
マルマンのビジネスノートブランド「ニーモシネ」3種類セット(B5、B6、A6)合計15冊
スケッチブックなどの紙製品メーカーとして名高いマルマン社。大正9年に井口興一が創業したのち、スケッチブックの実用新案特許をとり、当時の中学校600校にスケッチブックを販売したのが始まりです。昭和19年に戦争の激化を受け、一時的に事業を中断しましたが、戦後昭和22年になると株式会社丸万商店として事業を再開しました。
実はマルマン社製品の大部分は、宮崎県日南市で製造されています。マルマン社は同じ日南市にあった王子製紙株式会社日南工場とタッグを組み、昭和49年から自社工場を「宮崎マルマン」としました。大量生産が開始された学用品は、2023年現在も日南市の港から全国に向けて、製品の輸送を行なっています。
返礼品には定番のスケッチブックのほかにもルーズリーフ、ビジネスノートなど。納税者が用途に合わせて選べるラインナップになっています。
4 肉製品
宮崎牛3種食べ比べ(肩ロース・バラ・モモ)焼肉セット(合計1.9kg以上)
宮崎県は畜産が盛んで、農林水産業の年生産農業所得統計でも、牛・豚・鶏の生産ランキングトップ3に入っています。そのため日南市からは、多種多様な精肉・肉料理がふるさと納税の返礼品として提供されています。
中でも「戸村本店」の焼肉のたれは、宮崎県内で売上No.1になっている焼肉のたれで、イチオシの返礼品。戸村本店は宮崎県内にスーパーや肉料理専門のレストランを展開している、県内でも指折りの精肉専門店です。
自家製の焼肉のたれと合わせ買いしたい「焼肉セット」や「みやざき地頭鶏」の炭火焼きなど、ご当地肉を楽しみたい人には必見の返礼品を出していますよ。
5 日南キャビア
≪数量限定≫1983 J.CAVIAR バエリ クラシック(12g)
キャビアフィッシュスモーク(50g)&日南キャビア(4g)★黄金セット
≪数量限定≫1983 キャビベール ハンドクリーム(計37g)
宮崎県の温暖な気候は、日南市の返礼品の一つ・キャビアの生産にも大変適しています。日南市には海以外にも山林があり、チョウザメの養殖には小松山連山の湧き水を使用。さらに、余裕のある広さの水槽でチョウザメを育てることによって、より良質なキャビアの生産をおこなっています。
返礼品にはキャビアそのものだけではなく、チョウザメを加工した「キャビアフィッシュスモーク」も提供しています。自宅に来客を招いたりパーティを開いたりするときのカナッペや、贈答品におすすめの商品です。
また、キャビアのコラーゲン産生効果に着目したハンドクリーム「キャビベール」は、産地が明確な素材のみ使用して生産されています。優しいレモン&ジンジャーの香りは、疲れた手や心をリラックスするのに最適ですよ。
日南市のふるさと納税寄附金は何に使われる?
2023年3月の時点で、日南市のふるさと納税寄附金は、以下6種の支援事業に使用されています。
支援事業名 | 事業内容 | 寄付金の使用率 |
子ども支援事業 | こども医療費助成事業、教育・保育施設整備事業、妊産婦支援事業など | 42.1% |
高齢者生活支援事業 | 養護老人ホーム措置事業、シルバー人材センター事業、乗合タクシー運行事業など | 6.0% |
まちづくり支援事業 | 飫肥城由諸施設管理費、創客創人センター運営管理費、伝統的建造物群保存事業など | 8.7% |
環境支援事業 | 有害鳥獣被害防止対策事業、飫肥杉一貫施業普及促進パイロット事業、林道費など | 8.9% |
ふるさと活性化支援事業 | 企業誘致促進事業、種子島周辺漁業対策事業、キャンプ施設改修事業 | 15.7% |
その他(市長が別途指定する事業) | 住宅施設管理費、初期夜間急病センター運営費、将来を担う次世代育成事業など | 18.5% |
※日南市公式ホームページ『寄付金の使われ方』令和2年度分事業活用報告書より抜粋
歴史建造物が多い日南市の寄付金利用方法として特筆すべきは、まちづくり支援事業の一つ「伝統的建造物群保存事業」です。
また令和2年には、ふるさと活性化支援事業から「広島東洋カープ日南キャンプ60周年記念事業」を発足し、地域活性化とチーム応援に寄付金を活用しました。
まとめ
歴史建造物や、自然に触れられるアクティビティで観光が楽しめる宮崎県日南市。
ふるさと納税返礼品には、特産であるフルーツや肉製品などが充実しています。寄付金の使い道は主に子ども支援事業となっていますが、年度によってはふるさと活性化事業など、他の事業への割り当てが多くなることもあります。
日南市への寄付を検討している人は、返礼品や寄付金の使い道が自分にマッチしているかどうか、詳しくチェックしてみましょう。